この人がちょっとおかしい

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    久しぶりのマーガレットズロースのライブが終わって
    うちに帰って、まだライブの余韻が残っているけれど
    ライブ自体のことはよく覚えていない。
    いいライブだったよなぁって感覚だけ続いている。

    けっしてわざとよく言おうとしているつもりではないんだけど
    この頃のマーガレットズロースのライブはいつも最高だと思ってしまう。
    いつもひとりでやっているから、仲間がいるだけで満足してしまうんだろうか?

    思い返すと、去年の3月。
    震災後最初のマーガレットズロースのライブは横浜のサムズアップで
    バロンに誘ってもらったチャリティーライブだった。

    久しぶりに急遽あつまったメンバー、その時の演奏は
    イメージしている演奏と、実際の音にかなりギャップを感じた。
    たとえるなら子供の運動会でひさしぶりに走って、あんまり体が進まないもんで
    つんのめって転んでしまうお父さんの走りみたいだった気がする。

    それからも久しぶりに会ってライブすると、
    いつもイメージと演奏のギャップというのがあったものだけど
    この頃はそれがなくなってしまったのだ。

    イメージそのものがなくなってしまったのかもしれない。
    ライブするたびに前回の演奏を忘れている。
    だから比べるものもなくて、ただ音をたのしんでいる。
    何かに比べなければ、へたくそは存在しないのだ。
    ほんと、いまのマーガレットズロースは最高。


    そして今回呼んでもらった「サカナ☆ジュークボックス」というイベントが
    ほんとに素晴らしいイベントなのだ。
    マーガレットズロースの今年最初の東京でのライブが
    6月の「サカナ☆ジュークボックス」のvol.1だった。
    もしも「サカナ☆ジュークボックス」がなかったら、
    マーガレットズロースは今年一度も東京でライブをしていなかったかもしれない。

    イベントを企画している利根川さんは、
    東京でライブがないマーガレットズロースをいわきや青森までをおいかけて来て
    直接イベント出演の話をしてくれた。
    この人がちょっとおかしい。

    ライブが決まると、熊本のぼくの家までフライヤーが届いた。
    直筆の手紙と一緒に、とても丁寧に作られたフライヤー。
    フライヤーひとつで、ライブ自体が変わってくるものだ。

    それからも当日まで何度も何度もやりとりが続く。
    悩みに悩んだタイムテーブルだとか、
    イベントのために作った告知映像だとか、
    出演バンドひとつひとつを熱く語った紹介文だとか。
    ライブ前日には、明日の天気のことまでお知らせしてくれた。

    当日には長丁場のイベント、お客さんがおなかを空かさないように
    カレーの出店を用意してくれた。
    西永福のたまりば・すかんぽカリー、これがとてもおいしかった!

    そして当日の出演バンド。
    どんなに準備してもバンドがよくなければいいイベントになるわけはないけど
    僕のレテパシーズ、うつぼ、コーガンズ、マーガレットズロース、ズボンズ。
    全部が、利根川さんの「どうしてもこのバンド!」という気持ちで結ばれて、
    バンドがよい、わるい、というのと関係なく、この組み合わせにうそがないことが
    イベントをとてもいいものにしていたんだと思う。

    バンドの転換中のDJは利根川さん自身と、コーガンズのジンロウさん、ズボンズのドンさんがやってくれたんだけど、多分どの出演バンドもどのお客さんも
    いい曲がかかるなーって思ってたんじゃないかな?
    ライブイベントでDJがこんなに重要なもんだとはいままであまり思わなかった。
    「おれもこの曲好き!」「これ誰の曲?」「このテイクは聴いたことがない!」
    みたいなただの音楽好きの無言の会話が、フロアの上空にふわふわ浮かんでいたみたいだった。


    2012年11月23日 サカナ☆ジュークボックスvol.2 東新宿真昼の月夜の太陽
    マーガレットズロースセットリスト

    1.東京
    2.世界は変わる
    3.斜陽
    4.ぼくには数えられない(新曲)
    5.何も考えられない
    6.ロックンロールをよろしく
    7.うたってポン(新曲)
    8.どん底


    新曲の「ぼくには数えられない」と「うたってポン」の音源をメンバーに送って、
    それを聴いて3人がアレンジした演奏がまたぼくのところに届いていた。
    その感想を正直に言うと、イメージと全然ちがっていた。

    そしてライブ前日に初めて4人で一緒に演奏してみると
    新曲は、最初から4人でやったら絶対こうはならないだろうな、という方向に進んでいった。ちょっと魔法がかかったみたいに。
    スタジオは2時間。明日はライブ。
    悩んでいる時間はない。
    それでもどうしても新曲はやりたい。
    マーガレットズロースというバンドはたまに集まって、
    懐かしいお客さんの前で懐かしい曲をやるバンドにはしたくないから。
    いつでもその時の気持ちをあたらしい曲に詰め込んで、お客さんを驚かせたい。

    ライブが終わると、話す人話す人みんな「新曲がよかった」って言ってくれた。
    懐かしい友達が「4人になってこんなによくなっているとは思わなかった」って声をかけてくれた。

    バンドの新曲がいい。
    それだけで、もう最高なのだ!

    限られた時間で新曲を2曲やったから
    「べいびー」も「石鹸」もできなかった。
    それについての不満も物足りなさもない。
    バンドの新曲にかなうものはないのだ。
    それにまだバンドで演奏したい新曲がたくさんある。

    「サカナ☆ジュークボックスvol.2」で出会ったみなさん、ほんとにありがとう。
    利根川さん、マーガレットズロースをほっといてくれなくてありがとう。

    マーガレットズロース、来月も東京でライブします。

    12月20日(木)新宿レッドクロス
    共演:かみぬまゆうたろうとパートタイマーズ、他

    12月21日(金)新宿マーブル
    共演:ゴールデンローファーズ、二人ピーズ

    またね!


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